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宮城県気仙沼市「ホルモン道場」

ホルモン 450円

龍 たこ焼き

その十
~千切りキャベツとホルモンがこんなにも相性がいいとは~

 気仙沼といえば、フカヒレが有名である。

 三陸の好漁場を目の前にした気仙沼は、日本一のフカヒレの産地。が、そんな港町において、なぜか、昭和30年頃より食べられているB級グルメがある。

 「気仙沼ホルモン」だ。

 フカヒレとホルモン……驚くばかりの二極化だが、B級グルメ好きとしては、ここは気仙沼ホルモンを、ガツーンといっとかないといけないのは言うまでもない。

 そんなわけで、魚市場の近くにある「ホルモン道場」へ入門……あ、いや入店してみたのであった。大型のファンがフル稼働しているが、店内は煙で視界がにじむほど。いわゆる地元仕様の店である。気仙沼ホルモンが少しずつ有名になってきて観光客もちらほら来店するが、店の雰囲気は昔と変わらず、常連さんも多い。

 さて、まずは定番のホルモンを注文。
お、ホルモンにはさりげなくレバーも2、3切れ入っているではないか。炭火の火が赤々と熱を放つ七輪に、ドバドバーっと肉をのせる。ニンニクたっぷりの味噌だれにつけたホルモンは、焼きが入ると一層香ばしい匂いが立ちのぼる。プルプルのピンク色のホルモンに肉汁がしみ出してきたら食べる頃合いだ。ホルモンとセットになっている千切りキャベツにウスターソースをかけ、肉と一緒に口中へ。これが古より伝わる気仙沼流ホルモンの食べ方。なぜそうなったのか定かではないが、気仙沼のホルモン店では、どこにおいても、ホルモンと千切りキャベツが夫婦のごとくいつも隣合わせなのだ。

 濃いめのたれ味の濃厚なホルモンとキャベツは、相性がとてもいい。ついつい食べ過ぎ、キャベツがなくなってしまうほどだ(そんな時はキャベツのおかわりもOK)。

 ホルモン道場の肉は、ホルモンに限らず、タン、ハツなどどれも鮮度がいい。臭みもなくホルモンの旨みだけが伝わってくる。なにより、レバーのおいしさが特筆ものだ。そのたっぷりの弾力にノックアウトされること必至である。あまり焼き過ぎるとせっかくの弾力もどこか遠くへ行ってしまうので、焼き加減には十分注意したい。またニンニクが相当強いので翌日にも匂いが残る可能性のあることを、紳士淑女のみなさんは留意されたし。

……今宵もすばらしきB級グルメに乾杯!

本は旅。解説

東北のB級グルメ王
板元義和の
食べある記!

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