仙台の編集プロダクション「シュープレス」がお送りす東北“おいしい”旅のレシピ『SHOE PRESs magazine』

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最新シネマプレス それでも恋するバルセロナ

VOL.5『千年の祈り』

今回の“旅”は・・・
はるばる海を越え、親子の心と心を結ぶ旅路へ 。

 親と子って、どうしてこんなにも「好きだけど嫌い」「嫌いだけど好き」なんでしょうねぇ。遺伝子レベルでの繋がりって時に他人同士よりも厄介じゃありませんか? この作品の親子関係を見て、あなたも身につまされるかも知れません(私はとても思い当りました)。

 未だに60年代紅衛兵の赤いスカーフを旅行トランクの目印にしている、丸い背中の年老いた父。その北京で暮らす父が、離婚してしまった娘を訪ねアメリカにやって来ます。12年前に国を出てアメリカ社会で暮らす娘は、中国語の持つ統制と抑圧の感覚より、英語の自由さが楽だと言います。 娘は父が自分の生活に入ってくるのを嫌い、父は笑顔のない娘に胸を痛め…。二人の語り合いが、本当に少しずつ、時に波風を立てながら進んでいきます。

 娘のために夕飯を作って待ついじらしい父を見ていると胸が締め付けられ、 距離を保とうとする娘を見れば、譲れないその気持ちを理解でき、どちらの思いも手に取るように感じられます。 そして平行線に思えるその関係を取り持つべく、まさに珠玉と言うべきいくつもの言葉が語られます。

 一つ挙げるとしたら、「同じ舟に乗り合わせるならば百世もの前世の縁がある。枕を共にして眠るのであれば千世もの縁がある」。

 人と人の出会いは運命でもなければ偶然でもない、長く深い縁の末の必然なのだ、という中国の諺だそうです。作品中、娘がこの言葉を英語に訳す時、「縁」を「祈り」としたことから「千年の祈り」というタイトルなのだそう。

 親と子の縁が必然ならば、また来世でもそのまた次の世でもその関係は壊れはしないということでしょうか。
私たちが出会う全ての人との縁が、長い祈りによって叶えられた結果なのだとしたら?
親と子として、恋人や友人として出会った時は偶然に思えることも「千年の祈り」によって支えられたものなら…。

 きっと誰もが持つ親と子の言葉に出来ない愛を、静かに、しかし画面いっぱいに感じるはずです。

さあ、あなたも自分の気持ちを受け入れる旅に出ませんか。

それでも恋するバルセロナ        © 2007 Good Prayers, LLC All Rights Reserved.

サクラダのココロに沁みたシーン

映画の見どころをこっそり紹介。
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ボーダーこけし

~『千年の祈り』~

○STORY

 妻に先立たれ、北京で一人暮らす父。夫と別れ、アメリカで一人暮らす娘。娘の行く末を心配した父がアメリカを訪れ、親子は12年ぶりの再会を果たす。
しかし食卓を囲む二人に交わされる会話は少ない。父は長い間、家族を守るために一つの嘘をつき続けていた。
それに気づいていた娘は、素直に心を開くことができず、父の問いかけにも離婚の本当の理由を明かせないまま。
故郷を遠く離れた異国の地で、わだかまりを抱えてすれ違ったままの親子が、長い年月をかけ自分たちの心のよりどころに気づいていく…。

○INFO

監督:ウェイン・ワン

脚本:イーユン・リー

原作:『千年の祈り』短編

出演:ヘンリー・オー『ラスト・エンペラー』/フェイ・ユー『ジョイ・ラック・クラブ』

第55回サン・セバスチャン国際映画祭、最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀男優賞など

配給:東京テアトル

2007日米合作

原題:A Thousand Years of Good Players

上映時間:1時間38分

オフィシャルホームページ

11月14日より順次全国ロードショー

本は旅。解説

フリーアナウンサー
櫻田彩子さんが
注目の映画を
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するよ。

櫻田彩子

櫻田彩子TV番組で映画コーナーを担当して以来、映画のとりこに。ハリウッドスターへのインタビューも多数。

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