加美・塩竈 |「吟のいろは」2020年デビューの酒米を使った地酒2本を飲み比べ

    (C)シュープレス

    宮城県の新しい酒造好適米「吟のいろは」を使った日本酒が、2020年2月から販売開始されました。初蔵出しでは、宮城県内の20製造場で造られた地酒が一斉にデビュー。そのなかでも今回は、加美町の「中勇酒造店(なかゆうしゅぞうてん)」と塩竈市の「阿部勘酒造店(あべかんしゅぞうてん)」が醸した2本をご紹介します。

    酒造好適米「吟のいろは」とは?

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    2020年2月にデビューした酒造好適米「吟のいろは」。酒造好適米とは、読んで字のごとく「酒造りに適した米」で、酒米とも呼ばれています。宮城県の酒造好適米が誕生するのは、1997(平成9)年の「蔵の華」以来23年ぶり。ネーミングは、吟味した酒造りを意味する“吟”と、仙台藩初代藩主・伊達政宗の長女である“五郎八(いろは)姫”に由来するそうです。

    「吟のいろは」は、「蔵の華」よりも米の芯・心白が少し大きい品種。そのため、淡麗ですっきりした飲み口の「蔵の華」の日本酒と比べると、やわらかくふくらみのある味わいになりやすいとされています。この「吟のいろは」を使った地酒を、2つの酒造店からピックアップ。実際に飲んだ印象と一緒にご紹介します。

    中勇酒造店「天上夢幻 純米吟醸 吟のいろは」

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    宮城県北部・加美町の「中勇酒造店」は、1906(明治39)年創業。生産量の約90%が県内で消費されている、地元密着型の酒造店です。2019年に東京で行なわれた日本酒品評会「Sake Competition」の吟醸部門で「天上夢幻 大吟醸 山田錦」が1位に輝き、近年では地元のみならず県外からも注目を集めています。

    「天上夢幻 純米吟醸 吟のいろは」は、口あたりが軽く、後味は爽やか。すっきりとした味わいなので、イカの塩辛やチーズといった、少し濃い目の味付けともバランスがよさそうです。単体で味わう時は、口の中にほのかに残る酒の香りを感じてみましょう。

    【店舗名】
    中勇酒造店
    【店舗 所在地】
    宮城県加美町字南町166
    【店舗 電話番号】
    022-963-2018
    【HP】
    https://tenjo-mugen.co.jp/

    阿部勘酒造店「阿部勘 吟のいろは 純米吟醸」

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    宮城県塩竈市の「阿部勘酒造店」は、1716(享保元)年創業。鹽竈神社の御神酒御用蔵として酒造りをはじめたといわれています。複数の銘柄がラインナップするなかで特に知られているのが、店名を冠した「阿部勘」。すっきりとしたなかに、米の旨みをきかせた食中酒として人気があります。

    吟のいろはで醸した「阿部勘 吟のいろは 純米吟醸」 は、華のあるフルーティーな味わい。一口飲むと、口の中にやさしく広がるのは米の旨みと香り。白身魚の刺身をつまみ、少し塩気を感じてから口に含めば、米が持つ甘さをより実感できます。スイーツとも相性抜群です。

    【店舗名】
    阿部勘酒造店
    【店舗 所在地】
    宮城県塩竈市西町3-9
    【店舗 電話番号】
    022-362-0251
    【HP】
    https://www.abekan.com/index.html

    酒造好適米「吟のいろは」は、まだまだデビューしたばかり。宮城県内には、ご紹介したほかにも酒蔵がたくさんあります。さまざまな酒蔵で造られた「吟のいろは」の酒で、飲み比べを楽しんではいかがでしょうか。

    2020年3月時点での情報です。

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