【SHOE PRESs interview Vol.3】“スポーツで元気な街・仙台”を目指す!~「公益財団法人仙台市スポーツ振興事業団」相談役・武田均さん~(後編)

    (C)シュープレス

    仙台市で開催されるさまざまなスポーツイベントや文化事業の企画・運営をしている「公益財団法人仙台市スポーツ振興事業団」の相談役・武田均さんのインタビュー後編をお届けします。

    ~武田さんのご経歴や担当したスポーツイベントについて語った前編はこちらから!~

    持ち前の実行力を生かして凱旋パレードを企画

    (C)シュープレス

    仙台市が開催する、スポーツ選手や著名人のイベントにも携わっている武田さん。トリノ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得した荒川静香さんや、ソチ冬季五輪・平昌冬季五輪フィギュアスケート男子シングルで、2度金メダルを獲得した羽生結弦選手の凱旋祝賀パレードも担当しました。

    「荒川さんが金メダルを獲った試合は、彼女の出身校・東北高校で観戦していました。フィギュアスケート界で日本人選手初の偉業を仙台ゆかりの選手が成し遂げた瞬間、仙台市として何かしなくてはならないと感じました。興奮が冷めやらぬ帰路、頭に思い浮かんだ案を思いつくままにメモし、そのなかにあったのが“凱旋パレード”。上司や職員たちに相談したところ“やりましょう!”と賛同してくれたこともあり、企画が進行していきました」

    実行委員スタッフは「仙台国際ハーフマラソン大会」での経験を生かし、各所と連携を取りながら準備を進めました。そしてパレード当日は、約7万3千人の観衆が集まり無事成功。武田さんは、荒川さんご本人とご家族、なにより市民の方が喜んでくれたことがうれしかったと話します。

    約11万人のファンで沸いた“感謝パレード”

    ⓒCity of Sendai

    仙台出身のアスリートで、世界中から注目を集めているフィギュアスケーター・羽生結弦選手。2018年2月の平昌冬季五輪では、右足首のけがを押して出場した試合を制し、見事金メダルを獲得。ソチ冬季五輪に続き2連覇の偉業を達成し、日本中に感動を呼びました。

    「今回の平昌五輪のパレードは、羽生選手からみなさんへの“応援をありがとう”と、応援をしていた方たちから羽生選手への“感動をありがとう”、ふたつの“ありがとう”があふれたパレードでした。2連覇達成後、羽生選手のご家族にパレードをご相談したところ、羽生選手本人が応援してくれたみなさんにお礼を伝えたいと考えていることが分かりました。羽生選手は金メダルを獲ることで、震災で被害を受けたみなさんが元気になる一助になれば…と思っていましたが、逆に励まされ大きな力をいただいたそうです。その感謝の気持ち“ありがとう”を直接みなさんに伝えたい!でもどのようにしたら良いか分からなかったところに、我々がパレードの話を提案しました。私はパレードカーを先導していたのですが、沿道からの声で多かったのは“ありがとう”という声。応援していた方も祝福はもちろん、感謝を伝えたかったのだなと感じました。祝賀パレードではなく、言うなれば“感謝パレード”でしたね。羽生選手とみなさんのあたたかい気持ちが、あのパレードにはいっぱい詰まっていました」

    ⓒCity of Sendai

    パレード後には、羽生選手本人からお礼を伝える場を設けてくれたことに対して、感謝の言葉があったそうです。

    「通常は、すべてパッケージができあがった企画にアスリートが参加することが多いけれども、私たちはできるだけアスリートと仙台市民の想いが合致する企画を生み出し、ともにつくり上げていきたい。今回のパレードもそれに近いかたちで実現できたかなと思います」と武田さんは語ります。

    キュートなくまのジャッキーと被災地支援

    (C)キャラ研

    「公益財団法人仙台市スポーツ振興事業団」が現在力を注いでいることのひとつに、被災地支援があります。仙台出身の絵本作家・あいはらひろゆきさんの代表作『くまのがっこう』シリーズのキャラクター・くまのジャッキーとともに、震災で被害を受けた保育所を訪れています。

    「総務局東京事務所長をしていた時代に、あいはら先生とお会いしたことがきっかけで始まった活動です。震災発生から約1か月後、当時の奥山恵美子仙台市長に“子どもたちを元気にしてほしい”と言われ、「中野栄あしぐろ保育所」と「福田町あしぐろ保育所」で「ジャッキーとうたおう!おどろう!ミニコンサート」を開催しました。「中野栄あしぐろ保育所」は、津波被害がとくに大きかった保育所。子どもたちは心に不安を抱えていた時期だったと思いますが、ジャッキーと一緒に歌って踊るうちに笑顔に。今でも毎年継続して訪問していて、子どもたちからも“あ!武田のおじちゃんだ!”なんて声を掛けられたりしていますよ(笑)」

    多彩な企画力と果敢な実行力で、仙台のスポーツを盛り上げてきた武田さん。「公益財団法人仙台市スポーツ振興事業団」では、仙台市民がスポーツを通して明るい笑顔になることを目標に、職員一丸となって日々業務に励んでいます。現在、まだ公表はできないあっと驚くプランも進行中だとか…。これからも仙台のスポーツシーンに目が離せません。

    (C)シュープレス

    武田均(たけだひとし)さん

    1953年宮城県仙台市生まれ。東北学院大学法学部卒業後、1976年に旧宮城町役場に入庁。仙台市と宮城町の合併に伴い、1987年仙台市職員に。教育局スポーツ課長、仙台市東京事務所長、市民局次長兼文化スポーツ部長を経て、2014年公益財団法人仙台市スポーツ振興事業団の常務理事へ。現在、同事業団の相談役として仙台市のスポーツ振興を支えている。

    2019年7月時点での情報です。

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